【1月号】

令和2年1月10日
緑幼稚園長 後藤かをり

「とるにたらない」ものごとや話
~新しい年を迎えて~


 令和2年、新しい年が始まりました。あけましておめでとうございます。
 各ご家庭では、お雑煮におせち料理をいただき、子どもたちが楽しみにしている「お年玉」をわたしてお正月を過ごされたのではないかと思います。初詣に出かけたりお年賀状を読んだり・・・。お正月は、故郷のご実家で迎えるご家庭もあることでしょう。きっと、賑やかに新しい年をお迎えのことと思います。
 日本古来から続く行事が季節ごとにありますが、この大晦日からお正月にかけても古くから脈々と受け継がれている伝統が色濃くあります。
 私が子どもの頃は・・・まず、大掃除から始まります。和室の障子紙の張り替えに天井のすす払い、お仏壇の仏具磨きなど、我が家は父を中心に家じゅうの掃除をしました。母は黒豆に田作り、昆布巻きに大根なますと、冷え込んだお台所でおせち料理作りに何日も費やしていました。お正月に着る洋服は一度も手を通してない新品のものです。いつの時代の話かと思われそうですが、いつもとは違う厳かなお正月を迎える準備をせっせとしたものです。
 昭和から平成へ、そして令和の今、住まいから障子が消え、すすのつまった煙突も消えました。三が日用に手作りをしていたおせち料理も、元日から開いているお店がいっぱいあるので、わざわざ作りおきをすることがなくなりました。出来合いのおせち料理が店頭に多く並ぶ時代です。また、年々、お年賀状の購入枚数が減少してきていると聞きます。スマホのラインで頭をペコンと下げているスタンプが送られてくる時代でもあります。
 それでも、新しい年の新しい風は、今年も何か起きそうな期待を運んでくれます。
 コピーライターとして数々の広告を手がける糸井重里氏が、ある雑誌で「おじいちゃんの小さかったとき」という絵本を紹介されていました。

おじいちゃんが子ども時代を過ごした1950年代から60年代ごろの遊びや暮らし、ビー玉めんこ、石けり、紙芝居屋さんにお風呂屋さん。空き地にマンションが建って空き地がなくなてしまうように、あのころの道具や遊びやいたずらやお説教はもうとっくに消えてしまった。
この本で「あった」ことを思い出したせいで、無くなっていたことまで思い出すことになった。無くなってもかまわないと思われていたようなもの、そして忘れてもいいやと思われていたようなこと、それら「とるにたらない」ものごと。「おいおい、ほんとに無くなってもいいのかい?」と本のなかから声をかけてくる。

 時代が変遷し、ものごとの価値観もそれぞれです。年末年始の過ごし方も各ご家庭様々です。でもこの機会に、おじいちゃんやおばあちゃんの思い出と遊ぶのもいいのかもしれません。「とるにたらない」お正月の過ごし方や「とるにたらない」懐かしい話を聞くのもいいのかもしれません。
 今年は子どし。十二支の先頭を切る干支です。昔、神様が十二支の動物を決める際、一番に門前に辿り着いた牛の上にのっていたねずみが、さっと飛び降りて一番になったとか。「とるにたらない」話をさせたらきりがないので、ここで終わらせていただきます。
 いよいよ「東京2020」、新しい年の幕開け。今年も子どもたちにとって健康で幸せな年となりますように、どうぞよろしくお願いいたします。


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