【11月号】

令和元年10月29日
緑幼稚園長 後藤かをり

スクラム・ノーサイド
~50回目の運動会を終えて~


 大型台風19号、そして当日の朝からの雨と、お天気に見放されてしまった今年の運動会。保護者の皆様には、変更に変更とご迷惑をおかけしましたことお詫び申し上げます。そんな中で実施した運動会、子どもたちのいつもの元気と笑顔をもらって、狭い体育館の中ではありましたが、第50回目の記念すべき運動会を終えることができました。ご協力いただきましてありがとうございました。
 それにしても、このたびの台風の記録的な豪雨で、東海や関東、東北と広範囲にわたる河川の氾濫や堤防の決壊と被害は甚大でした。改めて、自然災害の恐ろしさに身震いをしております。

 さて、体育館での運動会。
 年少のかけっこ、出遅れたり戻ってきたりというハプニングはありましたが、ゴールで待っている大好きな先生の胸に一目散にとびこんでいく子どもたちの後ろ姿に、担任への愛の強さをまざまざと見せつけられました。また、両手首に可愛い花をつけて踊った「バナナなの?」。その日の気分によって出来栄えは変わりますが、年少の子どもたちは、ただその場に立っているだけで花になります。しゃがんでいても、十分可愛い花になります。そんなお子さんの表情を、ビデオや写真でキャッチできましたでしょうか。
 年中ともなると、スターターの合図を見逃しません。物足りなかった距離ではありましたが、前を見据えて力強い走りを見せてくれました。また忍者になりきり、隠し技を入れて踊った子どもたちの「まじめ忍者!!」。去年の年少のときに緑色のマントをひるがえして踊った「ピーマンマン」を思い出しました。可愛かったピーマンマンをすっかり卒業し、今年は忍者に姿を変えて観客を翻弄させてくれました。
 そして年長の「あしたにたねをまこう」の「パプリカ」。今年は、幼稚園じゅうを「パプリカブーム」にまきこみました。体育館ですので限られたラインの中での隊形移動でしたが、練習以上のパフォーマンスを披露してくれたと思います。3色対抗リレーも、練習の時からどのチームが勝つか分からないほどの接戦でしたが、本番でも、抜きつ抜かれつのリレーの醍醐味を見せてもらいました。年長のかっこよさに憧れ、園庭では3色の丸いバトンをもって走り出す子どもたちが増えています。明日に種をまいた年長の姿は、まさに半世紀を超えようとする幼稚園の未来の姿と重なります。
プレのいるか組とぱんだ組の「どうぶつたいそう」も愛くるしく、つい目を細めて見てしまいました。総勢56名、まだ、お尻がふっくらとしている子もいますが、あと半年で幼稚園生になります。入園したら自分たちで演技や競技に参加して、存在感を表すことでしょう。

 時を同じくして繰り広げられているラグビーワールドカップ。4勝をして悲願の決勝トーナメントに進んだ日本代表は、準々決勝で敗退はしましたが多くの感動を与えてくれました。「今後、ラグビーはどんどん変わるぞ。ルールも戦術も。ただ絶対に変わらないものがある。それはスクラムだ。」かつて日本代表監督に就任した、今は亡き平尾誠二さんの言葉です。そして、今回の代表選手も「スクラムは日本の武器である。みんながコミュニケーションをとって試合に立ち向かうことが大切だ。それは、歯磨きと同じで毎日毎日磨くものだ。」と言い切っています。また、釜石鵜住居復興スタジアムで予定されていたカナダとナミビアの試合は、台風接近のために中止を余儀なくされましたが、そのあと、カナダ代表は被災地支援に、そしてナミビア代表は宮古市でファン交流会を開いたというニュースも聞かれました。試合終了後に敵味方もなくお互いの健闘を称えあう「ノーサイド」。紳士のスポーツともいわれるラグビーワールドカップは、仲間を尊重しあう精神、国を超えた友情の尊さを教えてくれました。

 さてさて、今年の運動会で、子どもたちのスクラムが見られたでしょうか。友だちと一緒にお遊戯に取り組んだり友だちと一緒に走って競い合ったりする姿が、おうちの方に届いたでしょうか。また、競い合った子どもたちの、お互いを思いやる気持ちが伝わったでしょうか。歯磨きのように、まだまだ磨き切れてはいないけれど、緑幼稚園生の仲間として、新たな気持ちでスクラムを組みノーサイドの精神で、51年目の一歩を踏み出していきたいと思います。

 カレンダーはもう霜月。あのうだるような暑さを忘れてしまいそうな季節を迎えます。


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